ステップ 03 / 08BREAK DOWN約30分

業務を分解する

選んだ業務を、AIエージェントに渡せる形に分解します。「入力・手順・判断・出力」の4つに分け、人の判断が必要な場所に印をつけるところまでを行います。

このステップでできるようになること

  • 業務を「入力・手順・判断・出力」の4つに分けられる
  • 判断の分岐を「もし〜なら〜」の形で書き出せる
  • 例外と、人の判断が必要な場所に印をつけられる
  • 「完成の基準」を一文で書ける

1理解する

なぜ分解が必要か

ステップ01で見たとおり、エージェントの3つの部品のうち「指示書」は導入する側が用意します。その指示書の材料になるのが、この分解です。人に引き継ぐときの業務マニュアルを作る作業とほとんど同じですが、AIが読む前提で、あいまいさを減らす点だけが違います。

4つに分ける:入力・手順・判断・出力

要素意味例:問い合わせメールの一次仕分け
入力作業の材料。どこから、どんな形で来るか共有の問い合わせ受信箱に届く新着メール(1日20〜30通)
手順毎回同じ順番で行う作業①本文を読む ②種類を判定する ③種類ごとのフォルダに移す ④定型の質問には返信案を作る
判断条件によって動きが変わる箇所種類の判定(料金・不具合・資料請求・その他)、定型で答えてよいかの判定
出力作業の結果。何がどこにできれば終わりか仕分け済みの受信箱と、下書きフォルダに入った返信案

手順を箇条書きにする

手順は、1行に1つの動作で書きます。「適切に処理する」「確認する」のような言葉は、何をどうするのか分からないので避けます。目安は、その業務を知らない新人が、その行だけを読んで同じ動きができるかです。

あいまいな書き方

  • メールを確認して処理する
  • 必要に応じて返信する
  • おかしいものは報告する

エージェントに渡せる書き方

  • 受信箱の未読メールを新しい順に1通ずつ読む
  • 本文に料金・見積・価格の語があれば「料金」に分類する
  • 「料金」かつ製品名が明記されていれば、定型文Aを使って返信案を作る
  • どの種類にも当てはまらなければ「その他」に入れ、人に知らせる

判断を「もし〜なら〜」で書く

判断の箇所は、条件と結果を一組にして書きます。条件が複数ある場合は、上から順に当てはめる形にすると、エージェントも人も迷いません。

もし 本文に「不具合」「エラー」「動かない」のいずれかがあれば → 「不具合」に分類し、返信案は作らない(担当者が直接対応)
もし 本文に「料金」「見積」「価格」のいずれかがあれば       → 「料金」に分類
もし 本文に「資料」「カタログ」のいずれかがあれば           → 「資料請求」に分類し、定型文Bで返信案
上のどれにも当てはまらなければ                              → 「その他」に分類し、人に知らせる

最後の行「どれにも当てはまらなければ」を必ず入れてください。ここが抜けると、エージェントはそれらしい分類を勝手に選びます。

例外と「人の判断が必要な場所」に印をつける

分解していると、「これは人が見ないとまずい」という箇所が必ず出てきます。たとえば、クレームの気配があるメール、金額が大きい見積依頼、過去にトラブルのあった取引先からの連絡。こうした箇所には「人」の印をつけ、エージェントの仕事を「人に知らせて止まる」ことにします。この印が、ステップ06の承認ポイントになります。

完成の基準を一文で書く

最後に、「何ができていれば、この業務は終わったと言えるか」を一文で書きます。これはステップ05で試作を評価するときの物差しになります。

完成の基準の例

「受信箱の未読メールがすべて4つの種類のどれかに分類され、料金・資料請求については返信案が下書きフォルダにあり、その他・不具合については担当者に一覧が届いている状態」

2自社に当てはめて考える

  1. ステップ02で決めた業務を、入力・手順・判断・出力の4つに分けて書く。
  2. 手順を1行1動作で箇条書きにする。あいまいな動詞(確認する・処理する・対応する)が残っていないか見直す。
  3. 判断を「もし〜なら〜」の形で、上から順に書く。最後に「どれにも当てはまらなければ」を入れる。
  4. 人が見るべき箇所に「人」の印をつける。
  5. 完成の基準を一文で書く。

可能なら、同じ業務をしている同僚に読んでもらってください。「ここ、実は違う」という指摘が出たら、それは暗黙の了解が文字になった瞬間です。

3自社の情報を記入する — 業務分解シート

ここで書いた手順と判断が、ステップ05で指示書の材料になります。 入力は自動でこのブラウザに保存されます。保存しました

手順(1行1動作、上から順に)
No動作誰が
判断(上から順に当てはめる)

最後の行は必ず「どれにも当てはまらなければ → 人に知らせる」にしてください。

もし…なら→ こうする
記入例を見る

よくあるつまずき

  • 例外をすべて書こうとして止まる。最初は主な例外3つまでで十分です。残りは「どれにも当てはまらなければ人に知らせる」で受け止めます。
  • いまのやり方をそのまま写す。分解しているうちに「この手順、実は要らない」と気づくことがあります。それは業務改善そのものなので、遠慮なく直してください。

4次へ進む条件

次の項目にすべてチェックが入ったら、このステップは完了です。完了にすると、トップページと一覧に印がつき、進み具合として記録されます。

チェックが全部入ると押せるようになります。

ステップ03は完了です。次のステップ04「道具と情報をそろえる」へ進んでください。